仕事(ビジネス)の場面で
「もっとうまく取引を進められたら…」
「もっと多くの人に商品の良さを知ってもらえたら…」
と思うことは多いでしょう。そんな時は心理学を応用したテクニックを活用してみてください。
今回は、仕事(ビジネス)で使いたくなるような心理学テクニックを20選ご紹介していきます。
皆さんは仕事の時に、「チームの関係をより強固なものにしたい」「営業でより高い効果を引き出したい」と感じたことはありませんか?
仕事と人間関係は切っても切り離せない関係であり、人間関係が良好になることで仕事も良い方向へ進んでいく場合があります。
では、具体的にどうすれば関係を良好に保つことができるのでしょう?
こういった時に役立つのが、ビジネス心理学です。
今回は、営業やマーケティングなど仕事(ビジネス)で使いたくなるような、心理学テクニックを20個厳選してご紹介します。
今の仕事をよりスムーズに、効果的なものにしていきたいと考えている方は、ぜひチェックしてみてください。
心理学と仕事(ビジネス)との関係性

心理学の特徴
そもそも心理学とは、人間が持つ感情や行動の反応を科学的に証明するため研究している学問です。
一人ひとり個性のある人間ですが、実は共通する部分も多く、様々な状況下の時に脳の動き方や行動が似てきます。
心理学というと「心を読まれている」とイメージされてしまうかもしれませんが、要は人間が取りやすい行動に関する学問なので、特に心が読めるようになるわけではありません。
しかし、心理学を応用すれば病気の回復や予防につながったり、スポーツのメンタルヘルスを実践できるようになったりと、様々なシーンで役立つ学問なのです。
心理学は仕事(ビジネス)にも活かせる!
心理学が様々なシーンで応用できるように、仕事(ビジネス)の場面でも役立ちます。
例えば、マーケティングで多くの消費者に商品を売り込みたいと考えた時、ただ単に商品を宣伝して売り込むよりも心理学を活用することで多くの人の目に留まるような、効果的な宣伝も可能です。
また、取引先と信頼関係を構築するための手段として心理学が使えたり、チームの連携を強化したり部下をマネジメントしたりする時にも心理学が活用できるのです。
仕事(ビジネス)に心理学を応用した事例

仕事(ビジネス)に心理学が応用された事例はたくさんあります。
例えば商品を売り込む営業マンが心理学を実践していったところ、営業の売上がアップし昇進につながったというケースや、
心理学を応用してこれまでの販売方法を変えたところ商品自体は変わっていないにも関わらず売上がアップしたというケースなど、様々な成功例が既に存在しているのです。
心理学テクニックの中には簡単に取り入れられるものもあるので、特徴を知りながら営業・マーケティングなどに応用してみましょう。
仕事(ビジネス)で使える心理学20選

ハロー効果
ハロー効果とは、第一印象で良いイメージが持たれると、そのイメージが先行して他の部分に対する評価も高くなるというものです。
例えば、身だしなみも清潔で明るく笑顔で挨拶してくれた営業マンと、みすぼらしい姿で笑顔もぎこちなく小さい声で挨拶した営業マンがいるとします。
最初の営業マンの方が取引先からの印象は良くなりますが、後者はあまり良い印象を持たれないでしょう。
この第一印象がその後の営業にも影響されてしまい、例え後者の営業マンが紹介する商品の方が優れていたとしても、何となく悪いイメージを持ってしまうのです。
返報性の原理
返報性の原理とは、人に何かしてもらったら自分も何かお返しをしなくてはいけない気持ちになるという原理です。
例えば、お中元をもらった相手にはお返しにお中元を贈らないといけないと思ってしまうものですが、これは
返報性の原理が強く関わっています。
仕事(ビジネス)でも返報性の原理は活用されており、スーパーの食品売り場でよく見られる試食サービスも返報性の原理が応用されたものと言えるでしょう。
バンドワゴン効果
バンドワゴン効果とは、あるモノや出来事に対して多くの人が支持していた場合、さらに支持が増えることを指しています。
例えば、「1万人が認めた○○」と宣伝された場合、それほどの人数が認めているなら自分も使ってみようという気持ちになるでしょう。
まだ実際に商品を試したことがないにも関わらず、多くの人が認めているというだけで自分も欲しくなるのがバンドワゴン効果なのです。
スノッブ効果
スノッブ効果はバンドワゴン効果とは逆の心理効果を指します。
バンドワゴン効果の場合、多くの人が認めているからこそ自分も使いたいと思うのですが、スノッブ効果の場合は多くの人が選んでいるものに対して選びたくないと思う心理現象です。
例えば観光地の「穴場スポット」は多くの人にはまだ知られていない場所ということで紹介されています。
穴場スポットに行きたくなるのは、スノッブ効果によって「王道の観光スポットではないところへ行きたい」という気持ちから来ているのです。
ウィンザー効果
ウィンザー効果とは、直接情報を伝えるよりも第三者を通して情報を伝えた方が信憑性も高まるという心理効果を指します。
例えば、営業マンが直接「この商品はいいですよ」と言ってもあまり信憑性が沸きません。
しかし知り合いから「使ってみたら良かったよ」と聞いたら、「それなら自分も使ってみようかな」という気持ちになります。
これが、ウィンザー効果です。仕事(ビジネス)では、お客様の声や口コミとして活用されています。
バーナム効果
バーナム効果は、誰にでも当てはまるようなことを言われたのに、なぜか自分のことを言い当てられているような気持ちになることを指します。
よく恋愛で用いられる心理学テクニックですが、仕事(ビジネス)でも顧客から信頼性を得るために活用することも可能です。
吊り橋効果
吊り橋効果もバーナム効果と同様、恋愛でよく利用されているテクニックです。
吊り橋を渡る時のドキドキ感が恋愛の感情と錯覚してしまうという心理効果を指します。
仕事(ビジネス)で活用する場合、チームでの連携を図りたい時に吊り橋効果を活用すると、仲間意識がアップしやすくなり、仕事にも良い影響をもたらしてくれるでしょう。
権威への服従原理
権威への服従原理とは、別名ミルグラム効果とも呼ばれているもので、権威ある人物が「良い」と言ったものは良いと判断してしまうという心理効果です。
例えば、キャッチコピーに「医師推薦」と言葉が入っていると、何となく信頼できるとイメージしてしまうかと思いますが、これは医師という肩書に対して権威への服従原理が働いています。
同調現象
同調現象とは、多くの人の意見と同調するという心理現象で、同じような意見を持ったり行動を起こしたりすることで安心する効果が見られます。
仕事(ビジネス)でも同調現象は多く活用されており、例えばキャッチコピーで「満足度90%以上」と書かれていると安心して購入してしまうのは同調現象が働いているためです。
カリギュラ効果
カリギュラ効果は、人間の弱い心理を突いた効果です。
人間は「ダメ」と言われたことに対して興味を持ってしまう心理現象が、カリギュラ効果になります。
キャッチコピーに「○○しないでください」「危険」などの文言をわざと入れることで、多くの方に興味を持ってもらい、商品やサービスの認知度向上効果が期待できるでしょう。
罰への欲求
罰への欲求は、良いものに対して人間は不安を抱きやすい心理現象を指します。
例えばラッキーなことが続くと、「次は不幸なことが起きてしまうのではないか」と逆に不安になる場合がありますが、罰への欲求による心理現象が働いているため不安に感じてしまうのです。
商品やサービスを売り込む時、わざとデメリットも紹介することで相手に安心感を与えられます。
初頭効果
初頭効果とは、人間は初めて会った人に対して第一印象からイメージを決めてしまう効果を指します。
ハロー効果とも似ており、第一印象が変わればその後の評価も変わってしまうので、営業では特に覚えておきたい心理学です。
ベビーフェイス効果
ベビーフェイス効果は、赤ちゃんの顔は人に安心感を与えられるという心理現象を言います。
例えば、一見赤ちゃんとはあまり関係なさそうな炭酸水を作る機器のCMに赤ちゃんが起用されたことがありました。
赤ちゃんに飲ませるわけではないのですが、赤ちゃんが登場したことで機器に対する安心感も狙っていると考えられます。
カラーバス効果
カラーバス効果とは、自分が好きなものや意識しているものに対して、情報がキャッチしやすくなる心理現象を指します。
例えば、「今日のラッキーアイテムは花です」と言われると、意識していなくてもつい花に注目してしまうのはカラーバス効果が働いているためです。
マーケティングで活用する場合は、広告を制作する際に不特定多数の消費者に向けて広告を作るよりも、カラーバス効果で意識しやすくなるような具体的なターゲティングを行うと良いでしょう。
シャンパルティエ効果
シャンパルティエ効果とは、同じ重量でもイメージで重さが違うと錯覚してしまう心理現象を指します。
鉄アレイ1kgと羽毛1kgでイメージしてみると、実質の重さは1kgで一緒なのになぜか羽毛1kgの方が軽そうと感じてしまう方も多いのではないでしょうか?
軽そうと感じてしまうのは、シャンパルティエ効果によるものなのです。
プラシーボ効果
プラシーボ効果は、強い思い込みによって本当にそうだと感じられる効果を指します。
プラシーボ効果を用いた実験で、医師がただのサプリメントを「風邪薬だ」と言って渡したところ、サプリメントを飲んで症状が緩和される人が見られたという結果が残っているのです。
仕事で活かそうとするなら、部下のマネジメントに活用してみると良いでしょう。
カクテルパーティー効果
カラーバス効果と若干似ていますが、カクテルパーティー効果とは自分に興味がある情報ならパーティーのように雑音が多い場所でも聞き分けられるという心理現象です。
マーケティングでもカクテルパーティー効果はよく活用されており、例えば「40歳でシミに悩んでいる方必見」と具体的に呼びかけることで、消費者に売り込みやすくなります。
ザイオンス効果(単純接触効果)
ザイオンス効果(単純接触効果)とは、接触回数が多い相手には好印象を抱きやすいという心理現象を指します。
恋愛でも活用されるテクニックですが営業やマーケティングにも活用されており、何度も会うことで信頼を得られ、商品を売り込みやすくなるというものです。
心理的財布
心理的財布とは人の価値観によって同じ値段でも安いと思うか、高いと思うかが変わってくる心理現象を指します。
心理的財布をうまく活用すれば、値段が高めの商品であっても販売数を伸ばしていくことができるでしょう。
マッチングリスク意識
消費者が抱く不安を取り除けるように、有益な情報を伝えることをマッチングリスク意識と言います。
大抵の消費者は初めての商品を購入する際に不安を抱くものです。
不安を取り除くためにもお試しサイズの商品を提供したり、返品保証サービスを用意したりすることで、安心して商品を利用してもらえます。
まとめ
仕事(ビジネス)で活用できる心理学テクニックの中でも、今回は20個厳選してご紹介してきました。
中には気付かない内に取り入れていたテクニックもあるのではないでしょうか?
しかし、意識的に活用することでより高い効果を引き出せます。
ぜひ今回ご紹介したテクニックを意識的に活用し、売上アップにつなげていきましょう。